植栽・植樹イベントの開催
樹木医甚兵衛では、クマノザクラをはじめとする地域性苗木の栽培を行っていますが、原則として苗木の販売のみでの対応は行っておりません。それは自分たちが大切に育てた植物の命に対して責任を持ちということ、そして植物が自然環境に対して与える影響について、十分に配慮をしたいという想いからです。
最近では日本各地で様々な植樹イベントが開催されています。表面上は「自然のため」の植樹を謳っていますが、実際にはそのほとんどが「人のための植樹」です。自然保護というキャッチフレーズを利用してお金や人を集め、利益やコストなどの経済性が優先された結果、自然はむしろ破壊されます。植樹を行えば自然環境が守られるという安易な判断は大きな間違いです。権威や立場、その場の雰囲気に流されることなく、目的に合った正しい植栽を行う必要があります。
樹木医甚兵衛は、植物を植えるという行為を新しい家族を迎えることだと考えています。迎えようとする人は、新しい家族についてきちんと知る必要があります。植栽はまずそこから始まります。
あらかじめ植栽する環境を調査し必要に応じて土壌改良を行うなど、新しい家族を迎える準備が必要です。植えてからすぐの植物は、人がきちんと支えることが必要です。支柱によって苗木を支持し、場所によってはシカなどの動物から守ってあげなくてはいけません。
これまで行ってきたクマノザクラ1年生苗木植栽の一例です。
土壌改良 | 18,000円 |
植栽(1年生クマノザクラ使用) | 20,000円 |
獣害防除・支柱(シェルター、イボ竹等使用) | 9,000円 |
合計 | 47,000円 |
植物が直接的に苦痛を訴えることはありません。しかし生命であることは間違いのない事実です。すべての人が植物を扱うときに一緒に考えてほしい3つの「どんな?」があります。
どんな植物を?
その植物がどんな性質を持ち、どのような準備や管理作業を必要とするのかを把握しておかなければ、健全な状態で維持していくことは難しいでしょう。
人為的な緑化において、「植物は放っておいても勝手に育つ」という考えは大きな間違いです。
また、植物は多くの場合私たちよりも長命です。それはつまりそれだけ長く周囲に影響を与え続けることを意味しています。
どんな場所に?
植栽予定地が都市なのか農村なのか、周辺の環境、植栽基盤や気候などの条件によって、植栽に適した種と必要な管理は変わります。
植物はその美しさや雄大さで私たちに良い影響を与えてくれますが、同時に野生化による競合・淘汰や繁殖干渉、遺伝的撹乱など、負の影響も確認されています。
自らの行いが周囲に与える影響について、きちんと検討して配慮することが必要です。
どんな目的で?
植物を植えることは、それ自体を目的とするのは大きな間違いです。
植物を活用してどのような地域にしたいのか?どのような環境を作りたいのか?
植栽の先に達成したい未来を具体的に想像し、それを実現させるために努力する必要があります。
私たちはこれまで、植栽が目的となり責任ある管理が行われず、樹勢が衰退したまま放置されたり枯死したまま残置される結果を多く目にしてきました。そうなれば善意は無駄となり、逆効果となります。
善い行いは、謙虚な心によってのみ成り立つということを決して忘れないでください。
植樹は終わりではなく、始まりです。
植栽後しばらくは状況に応じた適切なケアが必要です。
生育状況を確認したり、細やかな剪定、支柱の再結束、土寄せ、施肥などによって樹木の生育をサポートしてあげなくてはいけません。植栽後の管理もぜひお任せください。
ご依頼は
植栽や植樹イベントの開催に関しては、 お問い合わせ ページから個別にご相談いただけます。
セレッソ大阪の本拠地である 桜スタジアム で開催されたクマノザクラ植樹イベントなどの経験を活かし、ご予算や参加人数に応じて最適な方法をご提案いたします。
クマノザクラを植えたい人に
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あがらの桜をまもるんや!
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